大会実行幹事からのご挨拶


高専を出てからさらに感じた「高専の輪」

 司会:中里恵理奈

 東京大学大学院・群馬高専出身)

 

 こんにちは。今回の拡大高専OB大会in東京の実行幹事を務めます、中里恵理奈です。遅ればせながら、私なりの本大会の趣旨をお伝えいたします。

 

 根っからのイベント・交流好きの私は、群馬高専在学中から学生会の交流会、関東信越地区高専文化発表会、高専女子フォーラム、高専カンファレンス、テマセク・ポリテクニック技術英語研修、ISTS等、様々なイベントに参加し、全国各地の高専friendsを作ってきました。

 

 高専専攻科修了後も私の人脈をさらに広げられた理由の1つは、「高専出身」という世間的レアな学歴を自分が持っていたからだと思っています。高専出身の東大生と食事をしに行ったり、東大の五月祭でビールを売ったりすることがありました。理系の人たちが集まるイベントに参加して「高専出身者」と名乗ると、「私も高専出身です」と声を掛けられるようになりました。さらに、高専関連のイベントに参加することで、現役高専生や私よりもはるかに年上の高専OBの方々とつながることができました。

 高専から他大学に編入すると高専出身者同士で固まってしまい、他の学生たちとの交流ができなくなるという話はよく聞きます。ですが、別の視点で捉えれば、「高専出身」という共通点で全国各地にいる様々な分野の人々とつながれることは非常に強力なメリットだと私は思います。

 本大会は、その「高専の輪」にフォーカスした「高専異分野異年齢交流会」になることを望んでいます。

 

 

本大会のねらい

 1)「高専の輪」が自分の身近にあることを感じる

 

 今はもう、本大会の講演者がどのような人物でどのようなことを行っているかは、インターネットで検索をすれば知ることができる時代になりました。たしかにネット上で情報拡散をすることはできますが、その情報は身近に感じられず、他人事のように感じてしまうことがほとんどでしょう。

 

 皆様には、高専人(高専出身者)が高専卒業後にどこで何を行っているかを知るだけでなく、高専人があらゆる場所で活躍していることを講演者のご講演を通じて「感じて」ほしいと願っています。そのことで、高専人との(メンタル的な)距離がぐっと縮まるのでは、さらには高専に対する親近感が沸くのではと思います。

 

2)年齢的にも分野的にも幅広い高専人とのつながりを得る

 

 これは高専人に限らないことですが、普段の人との交流は年齢や分野が同じ人同士が多いと思います。本大会では、様々な年齢や分野の人たちとのつながりを作る場としても活用してもらいたいと思っています。そのつながりを得れば、同時に新しい視点や考え、知識も得られるでしょう。さらに、そこから新たなイノベーションも生まれるのではと期待しています。

 

3)「ものづくり」に対するワクワク感を共有する

 

 高専教育で得られるのは、専門知識とそのスキルだけではありません。サイエンスやものづくりに対する「視点」や「感性」も得てきたはずです。本大会を通じて高専環境で培った「ものづくりゴコロ」を多くの高専人と動かし、その楽しさや感動を共有してほしいと願っております。